今年の初仕事は、小学一年生の書き初めのお手伝いでした。
みんなの元気な新年の挨拶の後、先生が書き初めの説明をします。
「文字は、もともとは絵でした。だから、文字でも絵でも、なんでも好きなものを書きましょう!」
今回の書き初めは二種類。半紙に筆で書く方法と、投影された画面に右手を使って書く「エア書道」です。
エア書道の場合は、Kinnectセンサーが検出した体の動きを画面に反映することで文字を書いていきます(例えば等幅の横線を引く場合は、右手を前に突き出してカニ歩きをします)。これが身体全体を使った運動となり、一文字書くのも一仕事、難しくて面白い、新体験の書道です。
イベントが始まる前はこのエア書道に人気が集まるかと思いましたが、やはりコツを掴むのが難しいようで(そこが面白いところでもあるのですが)、半紙に筆で書くのに熱中する子供が多かったようです。彼らは好きな動物や食べ物など、自分の好きなものを時間の許す限り書きまくっていました。
美しい文字を書くためには、筆の持ち方や様々な作法も大切なことではありますが、それ以上に、何よりも大切なのは「誰かに何かを伝えたい」「自分のことを表してみたい」という人間の根源的な思いです。それが無くては何も始まらないのです。その思いを様々な筆記具や画材、そしてエア書道のような様々なテクノロジーが支えているということを再認識させてくれた、今回の初仕事でした。