生命の残響

ジビエ頭骨アートのグループ展に参加しました。

「生命の残響」ジビエ頭骨アート展示&販売会

<展示会詳細>
会期 1/16 ~ 1/27(火・水定休)
時間 平日16:00 ~ 20:00 土日13:00 ~ 20:00

場所 本で旅するvia ギャラリー
   東京都杉並区天沼3丁目9-13(荻窪駅から徒歩6分)
入場料 無料

2024年10月13日、千葉県は館山のヤマナハウスで開催された「頭骨クリーニングワークショップ」に参加、ここで制作したキョンの頭骨を使用した作品を展示してもらっています。

キョンとは、台湾や中国大陸南東部に生息するシカ科ホエジカ属の小型生物です(体長約70cm)。千葉では20年以上前に観光施設で飼っていたものが逃げ出し、野生化しているのです。そのキョンの獣害としては、畑が荒らされてしまうというのもありますが、鳴き声が騒音と言ってもよいレベルでその可愛い姿に似合わず「ギャ〜〜!」という叫び声を出すのです。さしたる天敵もなく、半年で出産可能という繁殖力によって現在8万頭にもなろうかという勢いて増えており、その駆除も追いついていません(肉は美味とのことですが身体の小ささゆえコスパが悪く、それで駆除が進まないというのもあるらしい)。

今回は、地元の人が駆除したキョンの頭部から、骨を取り出すのが主な作業です(手順は以下の通り)。

①剥皮・・・・生首の状態から皮を剥ぐ。 ※ナイフ、メスを使用
②除肉・・・・肉をあらかた取り除く。 ※メス、鉗子、ピンセットを使用
③煮込み・・・・お湯で煮ると肉が柔らかくなり取り除きやすくなる。ただし煮込みすぎると骨がもろくなる。

メスと鉗子を使って肉をそぐ
肉をあらかた取ったら鍋で煮込む

煮込んでる最中にランチタイム。ヤマナハウスの縁側で、私は館山駅で買った房州名物「くじら弁当」をいただきました。くじらのそぼろもジビエ的味わいだな…と思いながら味わいましたが、こういったワークショップの最中には食べられない人もいるかも知れません…。

食後はヤマナハウスの周りをみんなで散策、煮込みが終わってたら、また作業に取り掛かります。

④再除肉・・・・③でほろほろになった肉を取り除く。脳味噌はブラシ等で掻き出す。※乾燥しないよう酸素系漂白剤に漬けながら

(ワークショップここまで、以下伝右衛門さんが実施してくれました)

⑤漂白・・・・肉がほとんど取り除けたら、オキシドール(過酸化水素水3~10 %)に浸ける。
⑥乾燥・・・・漂白した骨を完全に乾燥させる。
⑦脱脂・・・・アセトンに漬け込む。※長く漬けすぎると骨が溶けてくるので注意
⑧乾燥・・・・アセトンから引き揚げた骨を完全に乾燥させる。


そうして数週間後……自宅にキョンの頭骨が届きました!

キョンの頭骨、これだけでもかなり美しい…下手に手を加えたらこの美しさが損なわれてしまう。がしかし、それでは「作品」として成立しない。

中世の写本装飾のにも使用されていたギルディング。ちなみに使用している金箔は金沢産の純金箔(二号色)

どうすべきか考えた結果、金箔を貼り付ける「ギルディング」という技法で装飾することにして、格闘すること約一月。こうして出来たのがこちらです。

私の他、
matagot.
弐壱四
窓口基
もんどあきら
ツカサ
橘花もに
トルクアルタ・ユイ
&6
1003
山木京、
藤井彩野
milliplanets

總勢13名の作家による作品が展示されています。その他ジビエ、獣害、里山について学べる資料も展示されています。会場は荻窪の「本で旅するvia」2階ギャラリー、1階のリーディングスペースも素敵なので、ぜひお越しください。

「生命の残響」ジビエ頭骨アート展示&販売会

<展示会詳細>
会期 1/16 ~ 1/27(火・水定休)
時間 平日16:00 ~ 20:00 土日13:00 ~ 20:00

場所 本で旅するvia ギャラリー
   東京都杉並区天沼3丁目9-13(荻窪駅から徒歩6分)
入場料 無料

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