「手書き文字の力 西洋書道作品展」

7月5日(金)から7月7日(日)までの三日間、弘前市立百石町展示館にて「手書き文字の力 西洋書道作品展」を開催しました。

会場の百石町展示館。明治16年(1883)に呉服店として建設、大正6年(1917)から平成10年(1998)まで銀行として使用されました。弘前市内で現存する最古の洋風建築といわれています。

百石町展示館というゆったりとした空間に、12種類のアルファベット書体の他、梵字とチベット文字の作品を含む、合計22点の作品を展示しました(都内ではこれだけ広いスペースを一人で借りたことがなかったので、かなり気合を入れて準備しました)。

実家の家族が精力的に宣伝活動をしてくれたおかげもあり、大勢の人にご来場いただきました。期間中に高校の同窓会もあったのですが、そのタイミングで遠くから久しぶりに弘前へ来た同級生も沢山見にきてくれました。来場者の中には、何十分も時間をかけてじっくりと作品を鑑賞する方もいました。様々な文字、書体の作品があるので、グループ展だと思った人もいましたが、全部私一人の作品であることを知るとビックリしていました(笑)。

スペースの都合で、今までの個展では展示を見送っていた巨大なチベット文字作品「ダライラマ十四世の長寿祈願文」(2017年 國際書道連盟展秀作受賞(左下写真))も皆さんにご覧いただけたのは本当に良かったです(奇しくも7月5日はダライラマ法王のお誕生日でした)。また、7月6日は東京で「ウイグル人証言集会」が開催されたのですが、そちらも大盛況だったそうです(私はチラシ制作というかたちで協力、お仕事紹介ということで会場に展示しました(右下写真))。

    

地元の陸奥新報にも記事が掲載されました

そして、ポストカード等購入者のためのカリグラフィーのデモンストレーション、みなさまに大変喜んでいただきました。お客様の眼の前で文字が出来上がっていくのを見つめる目がキラキラする様子、自分の名前等がカリグラフィーで書かれた封筒を手にする時の顔がほころぶ様子を間近でたくさん見られたことは自分にとって何よりのご褒美となりました。

今回の作品展準備にあたり、ほとんどの人にとって初めて目にするであろうカリグラフィー作品の数々が自分の手によるものであるということに大きな責任を感じていました。作品展が終了した今は、ご来場いただいた多くの方々に、カリグラフィーに対する興味を抱いてもらえたという手応えを感じています。

今後も、カリグラフィーに対する認知度を向上させ、カリグラフィーの魅力を伝えるべく、作品展やワークショップ、デモンストレーション等を通して、カリグラフィーの伝道活動を行っていきたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いします!

今回の作品展の感想等ございましたら、この記事のコメント欄等へ書き込みお願いします!

<雑感>
タイトル「手書き文字の力 西洋書道作品展」について:今まで「カリグラフィー」と言ってもピンとこない人が多かったので、今回は Calligraphy の日本語訳に相当する「西洋書道」と表記したのですが、「書道=筆文字」というイメージはかなり堅固なようで、「西洋書道=筆文字で西洋風の文字や言葉を書く」ものだと思った方も少なからずいたようです。そしてカリグラフィーの認知度もまだ低いと感じました。
開催時間について:開催期間中は20時まで開けていましたが、18時を過ぎるとそれまで賑わっていた会場は人がいなくなり、面白いようにピタリと客足が途絶えます。三日間、毎日こうだったので、弘前の人々はあまり遅くまで出歩かないのかもしれません。この会場に限らず、他のお店も都内と比べると早く閉まるところが多いです(飲み屋等の歓楽街は除く)。

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